










| |
公認会計士・税理士
野海 英(ノウミ スグル)
○私の使命は独立・開業を失敗させず、会社を上場させることです。
○貴方の起業及び創業を全力でサポートします。
島根県江津市生まれ。
高校卒業まで島根、卒業後は東京で過ごす。
一般企業、監査法人及び税理士事務所に勤務し幅広い実務経験を積む。
2006年会計事務所を立ち上げる。 |
|
お問い合わせ先
ベンチャーコンサルティング
会計事務所 〒169-0075
東京都新宿区高田馬場1-5-21
グランメール高田馬場704
東京税理士会新宿支部所属
TEL :03-6327-4643
FAX:03-6327-4643
MAIL:info@venture-kaikei.com
|
|
経営者(社長)の為の税金Q&A
【3】社長と会社間の不動産の譲渡
1, 社長所有の土地を会社に低額で売却した場合
はどうなる?
Q. 私は、自分の会社が経営不振のため、自己所有の土地を時価の半額位で会社に売却し、その後、その土地を会社が他に売却し、債務返済を行えるようにしたいと考えています。
このような場合、何か税金上の問題が生じますか。
A. 社長が所有する資産を会社により時価よりも低い価額で譲渡した場合の課税関係は、次のようになります。
[解説]
資産を低額で譲渡した場合の課税関係(個人)
(1)譲渡価額が時価の2分の1未満の場合
社長の会社に対する譲渡価額が時価の2分の1未満のときは時価で
譲渡したものとみなされてしまします。
時価が1,000万円の土地を400万円で売却した場合、社長は
1,000万円で売却したものとして(差額の600万円も加えて)譲渡
所得税の計算をします。
(2)譲渡価額が時価の2分の1以上の場合
社長の会社に対する譲渡価額が時価の2分の1以上のときは、基本
的に社長はその実際の譲渡価額を収入金額(売値)として譲渡所得
の金額を計算することができることになります。
時価が1,000万円の土地を700万円で売却した場合、社長は実際の
売却価額700万円を基に譲渡所得を計算します。
(3)同族会社の特例規定
資産を購入する会社が同族会社の場合は所得税法上「同族会社の行
為計算の否認」という規定が置かれています。
この規定は、同族会社の行為又は計算で、これを容認した場合はそ
の株主またはその親族等の所得税の負担を不当に減少させる結果と
なると認められるものがあるときは、税務署は、その行為、計算に
かかわらず、その会社の株主等の所得税を更正または決定できると
いうものです。
そのため、上記(2)のケースでも、実際の売却価額を適正価額(
時価)まで引き上げて、社長の譲渡所得の計算をしなければならな
い可能性も残ります。
資産を低額で譲り受けた場合の課税関係(会社)
(1)会社では、土地の時価と買い入れ価額との差額は、法人税の計算上
受贈益として利益に計上されます。
(2)ご質問の場合、会社が営業不振のため受贈益を計上しても赤字の場 合、若しくは前5年以内(平成13年4月1日以後に開始した事業年度
に生じた欠損金の場合は7年以内)の繰越欠損の額として必要経費
(損金)に計上できる額の方が受贈益の額よりも多い場合は、法人
税は課税されません。
|
2, 社長所有資産を会社に高額で売却した場合
どうなる?
Q. 私は、自分の会社に所有している不動産を売却しようと考えていますが、会社に対して時価よりも高い価額で売却した場合、どのような税金の問題が生ずるでしょうか。
A. 社長が所有する資産を時価よりも高い金額で会社に譲渡した場合の課税関係は、次のとおりです。
[解説]
資産を高額で譲渡した場合の課税関係(個人)
社長は、譲渡価額のうち時価を超える部分は給与収入(役員賞与)になり所得税が課税されます。
時価が600万円の土地を1,000万円で譲渡した場合、差額の400万円は、会社から社長に給与(役員賞与)が支払われたものとされます。
資産を高額で譲り受けた場合の課税関係(会社)
(1)買い入れた資産の取得価額について
会社では、その資産の買い入れ価額と時価の差額を取得価額とする
ことはできません。
つまり、ご質問のような高額買い入れ資産について買い入れ価額を
そのまま取得価額として認めてしまうと、時価よりも高い部分の金
額まで将来の売却時の原価となってしまうという場合もあり、そう
いう不合理な結果をさけるためです。
そのため、会社が不当に高価で買い入れた固定資産について、その
買い入れ価額のうちに実質的に贈与したと認められる金額がある場
合は、買い入れ額からこの金額を控除した金額を取得価額とするこ
ととされています。
時価が600万円の土地を1,000万円で買い入れた場合、買い入れ資
産の取得価額は、適正価額(時価)となり、実際の買い入れ価額に
はなりません。
(2)実質的に会社が贈与した金額の課税
実質的に会社が贈与したと認められる金額を法人税の計算の上でど
う考えるかは、会社と売主との関係によります。
会社と売主とに特別な関係がない場合には、寄付金となります。ご
質問のような場合は、社長に対する経済的な利益を与えたことにな
り(役員給与)、しかも臨時的なことなので、役員賞与(利益の処
分)となって必要経費(損金)に計上できません。
|
3, 社長に対して会社資産を低額で譲渡した場合
の課税は?
Q. 会社所有の遊休地の一部を社長に譲渡するに際し、売却価額を時価の2分の1程度にした場合、税金はどうなりますか。
A. 会社が社長に土地を低額で譲渡することとした場合の課税関係は、次のとおりです。
[解説]
低額で資産を譲渡した場合の課税関係(会社)
ご質問のように土地の2分の1程度の価額で譲渡するという取引は税務的に認められず、会社の所得の金額の計算上は、いったん時価で社長に売却し、改めて時価と実際の売却価額との差額を社長に給与として支給したと考えます。
時価が1,000万円の土地を600万円で譲渡した場合、会社は1,000万円で売却したことになり、一方、差額の400万円は社長への給与(役員賞与)となります。役員賞与は利益の処分になり会社の法人税の計算上、必要経費(損金)には計上できません。
低額で資産を譲り受けた場合の課税関係(個人)
社長は会社から土地の時価と譲受価額との差額400万円について経済的利益をうけますので、給与収入(役員賞与)となり所得税の課税対象になります。
|
4, 社長所有の土地を会社に贈与したときの課税
は?
Q. 社長の所有している土地を会社に贈与した場合、社長及び会社に対してどのような税金が課税されるか教えてください。
A. 社長は土地を会社に時価で譲渡したと判断され、譲渡所得税が課税されます。会社は土地を無償で取得したことになるため土地の時価相当額の利益があったものと判断され、その分の利益(受贈益)を計上することになります。
[解説]
社長が会社に土地を贈与した場合の課税関係
(1)贈与した社長の課税関係
会社に対して資産を贈与した場合は、税務上、時価でこれらの資産
の譲渡があったものと判断(みなし譲渡といいます)されます。
この場合の上と価額については時価により所得を計算することにな
り、譲渡所得税の申告が必要になります。
時価1,000万円の土地を贈与した場合、社長は1,000万円で売却し
たとして譲渡所得税を計算します。
(2)贈与を受けた会社の課税関係
会社が他の者と取引を行う場合は、すべての資産は時価により取引
されるものとして課税されることになっています。
そのため、資産の贈与を受けた会社からみると資産の時価に相当す
る利益(受贈益)があったことになり、法人税の計算上、利益とし
て計上することになります。
また、会社が低額で資産を譲り受けた場合も、同様に時価と譲受
価額との差額について課税されることになります。
時価1,000万円の土地を贈与した場合、会社は法人税の計算上、
1,000万円の利益(受贈益)を計上することになります。また、こ
の場合の土地の取得価額は1,000万円となります。
|
5, 「無償返還の届出書」を提出している土地を
売却した場合の代金はどう分ければいい?
Q. 私は自分の会社に対し、テナントビルの敷地として貸している土地がありますが、土地の貸借にあたって税務署に「無償返還の届出書」を提出しています。
最近、ビルも古くなり、空き室も目立ってきたことから、ビルも含めて土地を売却しようと考えています。
このような場合、この土地の売却収入の配分は、私と会社とでどのようにすべきでしょうか。
A. 会社には借地借家法上の借地権が認められますが、土地の賃貸借に当たって「無償返還の届出書」を税務署に提出している場合の借地人の借地権の価額は、税務上、ゼロとされています。
そのため借地人である会社には売却収入の配分はありません。なお、ビル自体の売却価額については、当然のことですが会社の取り分となります。
土地を売却する場合の借地権の価額の算定だけではなく、借地人が土地を地主に返還する場合も上記の取扱いになります。そのため、借地人は土地の返還時に立ち退き料等の受領はできません。
|
6, 社長所有の土地、建物のうち建物のみを会社
へ譲渡した場合の借地権の課税は?
Q. 3年前に、社長所有の土地上に社長が建物を建築し、会社がその建物を賃借していたのですが、今回、建物のみを会社が買い取りたいと考えています。
この場合、借地権の課税関係はどうなるのでしょうか。
A. 会社は、建物の取得により借地権を社長から無償で取得したことになってしまうため、借地権分の権利金の支払を免除されたことになりますので、その分の利益(受贈益)について課税を受けることになります。
つまり、建物だけを会社に譲渡したとしても、当然にその建物の敷地となる土地の使用収益権も移転したものと考えられるため、借地権の設定があったものとして取り扱われることとなります。そして、会社(借地人)にとっては当然に借地権の取得があったことになります。
ただし、「無償返還の届出書」を税務署長に提出するか、または相当の地代を受払いすることにより、権利金額分の利益についての課税を回避することができます。
[解説]
借地形態と課税関係
(1)「無償返還の届出書」の提出も相当の地代の受払いもない場合
[1] 社長(土地所有)
実際に受領した権利金、地代についてのみ課税される規定とな
っていることから、特に課税問題は生じません。なお、会社が
地主のような場合は、権利金の認定課税お問題が生じます。
(2)「無償返還の届出書」の提出をする場合
権利金も、相当の地代の受払いもしない場合であっても、当事者間
の契約で将来借地人が土地を無償で返還することを契約し、その旨
を土地所有者の所轄の税務署に届け出たときは、借地権分の権利金
額について、借地人である会社に利益(受贈益)があったものとし
て、法人税の計算においてその利益を計上するようなことは行いま
せん。
(3)相当の地代を受け払いする場合
借地権分の権利金の受払いがなくても、通常の地代に比較してかな
り高い相当の地代を受払いしていれば、借地権分の権利金について
借地人である会社に利益(受贈益)があったものとして、法人税の
計算上、その分を利益に計上するようなことは行いません。
|
|
|
|